売上2倍でも株価は半値——任天堂が直面する「成功後のジレンマ」

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こんにちは、Kei750です。

このブログでは退職をきっかけに、サイドFIREを目指すことを決めたおっさんが、
悪戦苦闘しながら投資や副業に取り組む過程や、それらに関連する書籍やガジェットを紹介、発信しています。
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突然ですが、我が家ではワンコを飼っています。

もう12歳になる老犬なのですが、コロナ禍前に保護犬として飼われていた子をお迎えしました。

若い時は繁殖犬として飼われていたようで、ずーーーっと檻の中に押し込められていた為か、かなりの人間不信になっていました。

ストレスもすごくて、首輪を巻くだけで首周りの毛が抜けてくるぐらい、、、。

しかも病的なほど臆病になっていて、しばらくはケージの中からさえ出てきてくれませんでした。
今では散歩やご飯のときには尻尾を振ってくれるまでには、関係性を改善することができました。

その子が今日の朝からなんだか様子がおかしかったのです。

いつもならご飯のカラカラという音を聞きつけると走ってくるのですが、今日は伏せたまま動こうとしません。

鼻の前までカリカリ(家ではドッグフードをこう呼んでいます)を持っていっても顔をそむける始末。

24時間お腹を減らしているようなこの子が(いや、ちゃんとご飯はあげているんですよ)ご飯を食べようとしないなんて!と急ぎ動物病院に連れていきました。

結果から言うと、血液検査で若干の炎症反応がみられましたが、内蔵関係やレントゲンでの異常はなし。

どこに炎症が発生しているのかはわかりませんでしたが、点滴と抗炎症剤を射ってもらいました。
しばらく様子を見てくださいとのことでした。

家に帰ってくる途中でも、朝の元気の無さからはちょっと回復したようだったのですが、家に着くなり朝には目もくれなかったカリカリを一瞬で食べ尽くしてくれました。

何にせよホット一安心です。
しゃべれない動物は病気やケガをした時にどういう風に痛いのかがわからなくて、人間以上に心配してしまいますね。

まだまだ長生きして今を楽しんでもらわないとね。
犬生の前半を楽しめなかったのだから。

この子はうちの子じゃありません。念のため。

というわけで本日の話題です。

スイッチ2は大ヒット、なのに株価は10年来最悪の低迷

まだまだ朝晩は涼しい時期ですが、資産運用の世界でもなかなか気温が上がらない銘柄があります。

任天堂の2026年3月期決算は、数字の上ではきわめて好調でした。

売上高は前期比99%増のほぼ2倍、純利益も52%増と大幅な伸び。

スイッチ2は歴代ゲーム機でも最速に近いペースで普及し、「ポケモン ポコピア」「マリオカート ワールド」などのソフトも世界的ヒットを飛ばしています。

映画「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」の全世界興行収入は9億ドル近くに達し、テーマパーク事業も好調です。

ところが東京市場での任天堂株は、2025年8月につけた上場来高値14,795円から約50%下落し、11日の取引では一時6,939円まで売られました。

これはどういうことなんでしょうか。

株価は「過去」ではなく「未来」を織り込む

株式市場は、良いニュースをすでに知っている前提で動きます。

スイッチ2の大ヒットは市場が期待していたことであり、その通りになったからといって株価が上がるわけではありません。

市場が問い続けていたのは「そのあとどうなるのか」という点でした。
本当に株価って難しいですね。

今期(2027年3月期)の業績予想が市場の疑問に答えを出しました。

営業利益予想は3,700億円とアナリスト予想平均4,803億円を大幅に下回り、スイッチ2の販売台数予想は1,650万台と前期の1,986万台から約17%の減少見通し。

しかもソフトの出荷計画はアナリスト予想の半分程度。
市場関係者からは「びっくりするほど弱い」という声が上がっています。

もともと日本の会社は保守的な予想を出す傾向が強く、予想は低めに出すことが多いのですが、
出荷計画があまりにも少なすぎるのが気になります。

なぜここまで弱い見通しになったのか。
主因は三つの構造的なコスト圧力です。

1.半導体メモリー価格の高騰
2.米国の関税措置
3.円安
これらが重なって原価を約1,000億円押し上げる見込みとなっています。

1,000億円という数字は、純利益の25%近くに相当する規模です。

日経平均、PS5のソニーグループと比べると日経に大負け、ソニーグループとどっこいどっこいといった感じ。いずれにせよ、かなり置いていかれている感じですね。

値上げという「苦渋の決断」——消費者離れか、収益悪化か

そこで任天堂が選んだのが、発売から約1年を待たずに踏み切った値上げです。

日本国内専用のスイッチ2を49,980円から59,980円へ1万円引き上げ、米国でも50ドルの値上げ、欧州でも改定を実施します。

さらにスイッチ(有機ELモデル)や旧スイッチ本体、Nintendo Switch Onlineのサブスクリプション料金まで、事業全体にわたる大規模な価格改定となりました。

サブスクも上がっちゃうんですね。
スプラトゥーンをするには必須なので、継続はしますが、、、。

この値上げに対する評価は、市場でも分かれています。

「収益性悪化への懸念が一定程度解消された」と前向きに捉える見方がある一方、「発売2年目でのハード値上げは任天堂にとって最大の誤算だった」という指摘も出ています。

かと言って、ここまでの半導体、特にメモリの値上げは誰も予想していなかったんではないでしょうか?

5月25日の値上げ実施前に駆け込み購入が増える可能性がある一方、その後の需要冷え込みは避けられないとの見方が多数です。

ただし、この決断を批判するのは簡単ですが、選択肢はそれほど多くありませんでした。

コストを吸収して販売台数を維持するか、需要の一部を犠牲にしてでも1台あたりの利益を確保するか。

任天堂は後者を選びました。

ソニーも数回にわたってPS5を値上げしており、業界全体がコスト上昇に直面しているという背景もあります。

量産効果で安くなるというのは昔の話になってしまいました。

任天堂の「本当の強み」はIPとソフトウェアにある

長期投資家として任天堂を評価するとき、ハードウェアの収益性だけを見ていると本質を見誤ります。

任天堂の競争力の核心は、マリオ・ポケモン・ゼルダという唯一無二のIPと、それを支えるソフトウェアエコシステムにあります。

Nintendo Switch Onlineの年間プレイユーザーは1億人超の規模で推移しており、毎年継続的に収益を生む基盤となっています。

ハードの利益率が低い初年度であっても、ソフトとオンラインサービスが収益を補完する構造は変わりません。

今期のソフト出荷計画は6,000万本と前期を上回る水準であり、マリオの超大型タイトル投入も視野に入っています。

メモリー価格の本格的な緩和は2027年後半から2028年との見方もあります。

コスト環境が改善されれば、今の保守的な業績予想が上振れする可能性は十分あります。

「会社計画は保守的で、マリオ次第で大きく上振れし得る」という市場の見方もそこに根拠があります。

まとめ:インデックス投資家から見た任天堂の今

今日の任天堂株の状況は、株式投資における本質的な教訓を改めて示しています。

「良いニュース」と「良い株価パフォーマンス」はイコールではありません。
市場は常に先を見て動いており、足元の業績がどれだけ良くても、次のステップへの不確実性が大きければ株価は下押しされます。

これらの企業は日本企業ですので、私自身が投資をしているS&P500への影響はありません。

しかしながら、TOPIXや日経平均への長期・積立インデックス投資を主軸としている方であれば、個別株のこのような難しさとの格闘は気にしなくてもいいことになります。

任天堂株に限らず、個別企業への投資にはこうした「成功の後の難しさ」が常につきまといます。

任天堂が好きで応援している方は保有し続けることの意義もあるでしょうが、コスト構造が改善するまでの間、株価が再び上昇軌道に乗るには時間がかかる可能性があります。

値上げ後の実際の需要動向、ソフト販売の積み上がり、メモリー価格の推移という三つの条件が揃ったとき、市場の評価は変わってくるでしょう。

バーチャルボーイを自身でネタにすることが出来る企業ですから大丈夫ですよね。

感情に振り回されず、論理的かつ誠実な視点で見守っていきましょう。

それでは今日のところはこのあたりで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた。

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