【読んでおくべき本】新NISAで始める年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資【株式投資】

書評

この本から得た教訓:
増配株投資やるならこうやれ

増配株投資の本当のやり方を教えてくれる本。
増配の本当の力を教えてくれます。
注意すべきは単なる高配当株投資とは違うというところ。

【「新NISA」を活用することで、「非課税」の恩恵を受けて、「増配率10%を実現しながら」「3つのエンジン」をフル回転させれば個人投資家の最大の武器である時間軸を使うことで、「1200万円」ほどあれば理想郷を手に入れることが出来る】これが本書の核心部分

アマゾンの内容紹介
本書がめざす「年間240万円の配当金」というのは、単純計算で1カ月当たり20万円の配当金が入ってくることを意味します。
毎月の給料や年金の他に、月々20万円の収入があれば、私たちの生活は格段にラクになりますから、筆者はこれを配当株投資の「理想郷」と考えています。

年間240万円(月20万円)の配当金を得る場合、単純計算で6000万円以上が必要になりますが、配当株投資には、企業による「増配」という強い味方が存在します。
増配とは、企業が利益を上げて、株主に分配する配当金を増額することです。
優秀な増配企業に投資を続けていけば、年間240万円の配当金を得るための新規投資額は、6000万円の2分の1や3分の1以下に圧縮することが可能です。

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新NISAだから実現可能!年間240万円の配当金生活

増配株投資ということで、大事なことの1つに銘柄選びがあると思います。

選定基準には何があるでしょうか?

まずは配当利回りがあると思います。配当金をもらうのだから当然そう思いますよね。

次に連続増配企業であること。これも減配してしまえば配当金が減ってしまうので、当たり前といえば当たり前。

しかしながら著者はこれらは重要だが選定基準の上位には入れていません。

一番の選定基準は、「この会社がダメになったら日本経済は終わりだなと思える企業」というのを挙げています。

その他には無くなったら困るサービスを提供している企業、子どもの就職が決まったら素直に喜べる企業、などをイメージとして挙げています。

個人的には若干同意できかねるところもあります。山一證券、東芝なんかは株が無くなっちゃいましたね。大きな会社だったのに、、、。新しいところでは日産なんかも怪しいですよね。

それはともかくとして、ベースとして業界のTOPやそれに近い企業を選ぶことが必要だとしています。

また、ファンダメンタル(財務状況や業績)もチェックする必要があると説いています。

・売上高は予想通り伸びているか?
・営業利益は伸びているか?
・純利益は出ているか?
・1株あたりの利益は出ているか?

正直なところ、このあたりがインデックス投資との大きな違いで、投資初心者にはハードルの高いところだと思います。

配当株投資の最大の武器「増配」の効果

1章でも説明があったように単に配当利回りが高い銘柄を買うのではな位ということが大事。

連続増配しているからといって安心してはいけない、とのこと。

連続増配で有名な花王は、長期に亘って増配を継続している銘柄ですが、ファンダメンタルを見ると1株益が伸びていないのに、配当を増やしている傾向があるそうです。つまり、記録を伸ばすことに執着していないか?と疑問を呈しています。

本当に必要なのは1株益が増えていて1株配当も増えているという事実。

更には、配当利回りが高いほど良さそうに見えるが、本当に高配当株であればみんなが買うために株価が上がって、高配当では無くなってくるはず。高配当なままなのは何らかの問題が無いか?と疑うことが必要なようです。

記念配当(会社が何周年だとか)特別配当(特別な収入があってたまたま増えた)とかにも注意が必要だそうです。

当然、企業が減配したときにも注意深く原因を確認する必要があります。長期的な資源、原料価格の高騰、や為替レートの変化によるものであれば、売ることも検討が必要です。

但し、減配=売却と短絡的に考えてはダメだそうで、最初に買った時にこれは大丈夫と安全な企業を選んでいるはずなので、基本的には「バイ・アンド・ホールド」が大事とのこと。

これはインデックス投資にも通じるところがありますね。

年間12万円から240万円へ!配当金の賢い増やし方

この章ではどのように配当金を増やしていくかのシミュレーションを行ってくれています。

増配率10%だと配当金12万円の状態から本のタイトルにあるように240万円を超えるまでには33年がかかります。

増配率10%?そんなに上がるはずは無いよね?と思いましたが、ここで言っているのは、よくS&P500の株価成長率が5%〜7%と言っているような値とは別物だという所に注意が必要です。

ここで言う10%には企業による増配が6%、配当金からの再投資が3%、自己資金による追加投資が1%と考えています

注目する点は時間の経過とともに企業による増配のみで得られる配当金が雪だるま式に増えていくということです。

例としては、年間配当金が50万円のとき10%の増配があれば翌年の配当金は55万円になりますが、これを自己投資のみで行おうとすると、配当利回りが3%の場合でも166万円の追加投資が必要になります。

同様に年間100万円の配当がある時に10%の増配があれば翌年には110万円になりますが、これを自己資金だけで増やそうとすると、333万円あまりの追加投資が必要になってしまいます。

これは結構厳しい金額だと思いますが、増配なら可能になるということです。

また、高配当株への投資では、含み益、含み損という概念を持ち込んでは行けないということ。
これは結構目からウロコの事実でした。

インデックス投資でも最終的には含み益を増やして、そこから取り崩していくという方法を取ると思いますが、そこは気にしないことが大事です。

増配銘柄=業績が好調で1株益が上昇傾向にある
 少しくらい高値でも迷わず買う
 安価ならば説教的に買う
 少しでも余裕があれば、淡々と買う

これを維持することが大事。著者いわくゴリラ握力で持ち続けるということのようです。

増配が期待できる「厳選22銘柄」徹底検証!

ここからは具体的な銘柄の説明に入っていきます。

その前に増配銘柄の選定基準を明確にしています。

時価総額が1兆円を超える大企業
誰もが社名を聞いた音のある有名企業
業界の「トップ」か「トップ級」の企業
世の中に必要不可欠な産業の企業
参入障壁が高い業種の企業
利益率が高いビジネスの企業

これらを考えると結構絞れてくるのではないでしょうか?

参入障壁が高い業種というのはバフェットの選定基準とも一致していますね。

具体的な銘柄はご自身の目で確認してください。

これから投資するならどの銘柄?最高の「組み合わせパターン」

単体での銘柄については、4章で説明をしてくれました。
この章では組み合わせに関して教えてくれています。

業種を分けた選び方や、増配と利回りの両方を考慮した選び方など、著者の経験が生きた組み合わせを説明してくれています。

まとめ

増配株投資における重要な点は「株価の罠に引っかからないこと」と締めています。

株価の上がり下がりを気にしてはいけない、株価に対してある意味、鈍感にならないといけないということです。

個人的にはやはりインデックス投資と比較をしてしまいます。

プロに任せっきり、銘柄選びも、銘柄の変更も自動でやってもらえるインデクス投資に対して、自分で優良な増配企業を探し出し購入していくという手間がかかる(インデックスと比較してですが)投資方法ですが、そのメリットは非常に大きなものがあります。

何より「インデックス投資なら取り崩し期に少しづつ手元資金が減っていく」という精神的な葛藤があるかもしれませんが、増配株投資なら、取り崩す必要がなく毎月現金が手元に入ってくるという気楽さがあります。

もちろん、安定した増配があってのことですが、実際に数十社の過去10年の実績を載せてくれていますし、東証から企業に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」が要請されたことから、優良企業では株主還元の意識があがっていることからも増配に関しては期待が持てるところもあります。

こんな方法があるんだという気付きや、読み物としての面白さもあり、非常に楽しく読むことが出来ました。

実際に読んでみて、載っている銘柄の過去の実績を見てみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた。

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