こんにちは、Kei750です。
すこし暖かくなってきましたね。今年はベランダのスイセンが、きれいに咲き始めてくれました。

このまま徐々に暖かくなっていってくれると助かります。
では今日の本題へ。
「高配当株」あるいは「高配当投資信託」とは
皆さんは高配当株という言葉をご存知でしょうか?
高配当株とは、配当利回りの高い株式を指しており、配当利回りとは、1株あたりの年間配当金を現在の株価で割って算出します。以下の計算式で算出されます。
配当利回り(%)= 1株あたりの年間配当金額 ÷ 1株あたりの現在値 × 100
(年間配当金額です。年4回配当がある場合は合計で計算します)
定義を調べてみましたところ、厳密なものは無いようですが、おおよそ配当利回りが3%を超えると高配当株と呼ばれるようです。(4%としているサイトもありました)
私が主に投資している eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 投資信託は配当金が出ないので、高配当株や高配当投資信託には分類されません。
通常、株を購入するとその銘柄の業績に応じて配当金が分配されますが、業績が悪ければ配当金が減ったりなくなることもあります。また、あまり分配金を出さず、社内留保として会社に蓄えておく企業や企業の成長のために儲けたお金を投資する企業もあります。
したがって、高配当株や高配当投資信託というのは、「分配金という形で安定的にかつ比較的高い株主還元を行う企業」の株や投資信託とということになります。
持っていると定期的に配当金が振り込まれますので、わかりやすい不労所得といえます。
メリット、デメリット
高配当株投資信託のメリットとデメリットを書き出してみます。
メリット
- 安定した配当収入
高配当株は定期的に配当を受け取れるため、安定したキャッシュフローを得られる。 - リスクの低減
株価が下落しても、配当による収益があるため、トータルリターンの安定性が増す。 - 長期投資向き
配当を再投資することで複利効果が働き、資産を効率的に増やせる。 - 市場の変動に強い
景気後退時でも一定の配当を維持する企業が多いため、他の成長株に比べて株価の変動が小さいことが多い。 - インフレ対策
インフレが進んでも、配当を受け取り続けることで実質的な購買力を維持しやすい。
デメリット
- 成長性が低い
高配当株は成熟企業が多く、急成長する企業に比べて株価の上昇余地が小さい。 - 減配リスク
企業業績が悪化すると、配当が減額(減配)または無配になる可能性がある。 - 税負担がかかる
配当金には課税(日本では約20%)が発生するため、非課税口座(NISAなど)を活用しないと手取りが減る。 - 業績に依存する
配当を重視するあまり、事業の成長投資に資金を回せず、競争力が低下する企業もある。 - 金利上昇の影響を受ける
金利が上昇すると、債券の利回りが魅力的になり、高配当株の相対的な魅力が低下し、株価が下がることがある。
これらのメリットとデメリットは、S&P500のようなキャピタルゲインをメインとする投資信託とは逆になる点があります。(長期投資に向いているというのは一緒かもしれません)
これらからみると、高配当株投資は株価の上下が比較的安定しているため、インデックス投資よりさらに安心してほったらかしにしておけるのではないでしょうか?
また、売る手間が無く配当金が得られるので、証券会社のサイトやアプリをちょこちょこと開く必要がありません。
一方で、長期的にみると株価自体の値上がりはS&P500のような投資信託の方が大きいため、totalとして得られる金額は、高配当株や高配当投資信託の方が低くなる可能性が高いです。
また、気を付けなくてはいけないのは、新NISA運用をしている場合、受け取った配当金を再投資しようとした場合、新NISAの枠を消費してしまうという点です。
例えば、NISAで限度額ピッタリに毎月の積立額を設定している場合、12カ月目に(分配金の再投資で枠を消費したため)積立できないケースがあったりします。
VYM?SCHD?
さらに高配当株投資信託といってもいろいろな種類があって、どのように選ぶか迷ってしまいます。
ここでは最近有名になっているVYMとSCHDをS&P500の比較対象としてあげてみたいと思います。
VYMとSCHDはどちらも米国に上場しているETF(上場投資信託)に連動するETFです。
VYMは「バンガード・米国高配当株式ETF」
SCHDは「シュワブ・米国配当株式ETF」
というETFを指数にしています。
VYMとSCHDは両方とも高配当株というだけあって、VOOのようなS&P500を指数に持つETFよりも相対的に高配当です。
ではこの3つ「VYMとSCHDとS&P500(VOO)」がどう違うのかというと、
1.銘柄数 VYM > S&P500(VOO) > SCHD
2.企業規模構成比率 超大型 S&P500(VOO) > 超大型大型 VYM > 大型中型 SCHD
3.ROE SCHD > S&P500(VOO) > VYM
(ROEとは企業が持っている資本をどのくらい効率的に使っているか?の指標)
4.情報技術関連銘柄の多さ S&P500(VOO) > VYM > SCHD
などがあげられます。
これらからわかるのは、S&P500が一番株価の値上がりを目指しており、次いでVYM,SCHDの順に安定性を求めていることです。
特にSCHDにはヘルスケアや生活必需品関連の株が多く取り入れられており、この中では一番景気に影響を受けにくい銘柄がそろっています。
景気敏感銘柄 <———–> ディフェンシブ銘柄
S&P500(VOO) > VYM > SCHD
こんな感じでしょうか。AIや半導体の比率と同じ状態ですね。
どれを選ぶべき?
ではこの中で投資信託を選ぶとしたらどれが一番いいのでしょうか?
私の回答としてはS&P500(VOO) を選びたいと考えます。
次いでSCHD、3番手にVYMとなると思います。
これはあくまでも個人的な見解ですので、みなさんそれぞれの状況によって変わってくるとは思います。
私がS&P500(VOO) を選ぶ一番大きな理由は、私自身が今現在で十分な資産を形成していないと考えているためです。
また、株価を見たり、売買(売ることはあまり無いですが)も苦にはならないからです。
メリットのところでも述べたように、あなたが資産形成期で何よりも資産を増やすことが重要な局面では、S&P500(VOO)を選ぶべきでしょう。
「一方で株価が大きく下がるような状況は出来るだけ見たくない!」「夜も寝られないようなことは避けたい!」
という方は、より安定的なSCHDを選ぶ方がいいでしょう。
(但し、株価が下がらないというわけではありません)
また、すでに取り崩し期ですという方には、高配当株投資信託の方がいい方もおられるでしょう。
何%ルールで取り崩すと決めていても、「大きく株価が下がった時には少し取り崩し金額を減らそう」とか、「しばらくは手持ちの資金で回避しよう」など、細かく考えることが出来るうちはいいですが、年を取ってくると面倒になってくるかもしれません。
そんな方には、気にせず配当金が支払われる高配当株投資信託がいいでしょう。
(もちろん、企業側が勝手に配当金を減らすこともあるでしょうが)
もちろん、高配当株でも足りなくなれば追加の取り崩しが必要になるでしょうが、むしろ今月はこれだけ!と決めて生活すれば節約ができるかもしれません。
個人的には「制限があったほうが自由が多すぎるよりいいかも」とも思うのですが、今のところはまだ資産を増やしていきたいと考えているので、S&P500(VOO)を持ち続けたいと思います。
出口戦略はちゃんと考えておかないといけませんね。
まとめ
資産形成期の若い人、特に60歳までの人にはS&P500(VOO)がお勧めです。
また、とにかく資産の最大化を目指す!といった人にもS&P500(VOO)はお勧めです。
一方で、すでにリタイヤしており、まとまった資金を投資しておいて、面倒なく配当金を得たいという方や、大きな株価の変動にドキドキしたくないといった方には、VYMとSCHDがお勧めです。
「若いうちに我慢をし続けて何になる?お金を使って知識や経験を積むべきだ」という意見ももっともですので、VYMとSCHDで普段の生活から楽しむという選択肢も当然正解です。
どちらを選ぶかは皆さんの生き方にも影響されますので、じっくりと考えて選択してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ではまた。
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